観光庁による解説文
広島県立美術館
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縮景園の隣に位置する広島県立美術館は、西日本でも指折りの規模の美術館です。同館は、隣接する縮景園との調和を高めるため、1996年に洗練された現代的デザインへと改築されました。1968年の開館以来集められた5,000を超える所蔵品が、特別展示プログラムのテーマに沿って交代で公開されています。広島を200年以上統治した浅野家の「侍装飾」やスペインのシュールレアリスムのような多様なテーマが取り組まれています。同館の展覧会では、ルネ・マグリット、マックス・エルンスト、M.C.エッシャー、ジョルジョ・デ・キリコといった20世紀の巨匠作品を含む所蔵品が展示されています。同コレクションはまた日本画だけでなく、アジア各国からの伝統工芸品を集めた所蔵品の維持にも力を入れています。
同館は、広島に所縁のあるアーティスト作品を多数所蔵しています。ここに作品が収められている地元アーティストに名を連ねるのは、原爆生存者でありその痛ましい体験を絵画に表した平山郁夫(1930〜2009)、そして広島平和記念公園にある動員学徒慰霊塔を作成した彫刻家の圓鍔勝三(1905〜2003)です。同館1階レストランと3階ティールームのいずれからも、縮景園の美しい景色を眺めることができます。