観光庁による解説文

広島アンデルセン

目次

広島で生まれたアンデルセンは、日本で最も愛されている高級ベーカリー・ブランドの一つであり、焼き菓子は昔から人気があります。アンデルセンの話は本通り商店街のとある建物から始まり、この建物の逸話は1945年8月の原爆投下と絡み合っています。最初は元三井銀行の広島支店として使用されるために1925年に建設され、威厳のある、ルネッサンスにヒントを得たようなデザインによりすぐに地元の目印的な存在となりました。ドーリス式の円柱が正面入り口を特色づけ、アーチ型のベランダの窓を加えて一層魅力的です。外壁は岡山県産の石で作られ、内壁はイタリア産の大理石を使用しています。この構造は、今日では日本建築に欠かせないものですが当時は目新しかった鉄筋コンクリートに支えられていました。

1943年に建物は合併により帝国銀行広島支店となりました。1945年8月に原爆が投下されたとき--爆心地は銀行からわずか360mのところでした--、建物全体が燃え、爆風により深刻な被害を受けました。爆心地に面した西側の壁のほとんどはくずれました。

建物の大規模な再建が行われ、1950年に帝国銀行は建物に戻りました。それ以降ずっと数社の銀行がこの建物を使用し、1967年に地元のタカキ・ベーカリーに買収されました。アンデルセン・ベーカリーはその年に生まれ、ヨーロッパで修行中にデンマーク風のペストリーに魅了された創業者、高木俊介氏が構想していたものでした。アンデルセンのベーカリーは誰もがよく知る名前となり、本店は何度か大々的に改装されました。



近くのスポット